impracticable theory 机上の空論

ポータブルオーディオ 主にカスタムイヤーモニター

須山 新ケーブル

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新ケーブルを見て一番最初に感じたことは…
綺麗だな,と




芸術的な意味ではなく汚れていないという意味でですね。
同じケーブルを111L用に一年ほど使用しているのですが,比較するとかなりのくすみが見られます。
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っていうかもはや別の色ですねこれは。
特に分岐以降が顕著です。
写真では少しわかりにくいですね。。


111Lは耳掛けしない形状なのですが,それですらこれほど汚れやすいとなると耳掛けする他の機種はかなり厳しいのでは…
将来的には黒になるらしいですが,須山さん,できれば早めにお願いします!
黒のケーブルはにけさんのブログにあったものがそれだと思います。(勝手にリンクしてます)



長さは,標準ケーブルと比較して分岐以前以後とも長くなっています。
訂正 分岐以降は新ケーブルの方が短いです。
   新ケーブルは 分岐以前が約115cm,分岐後が約30cm
   標準ケーブルは分岐以前が約85cm,約33cm
   新ケーブルはよく見ると分岐以後の右が2mmほど長いです。


しなやかではありますが,弾力があるので柔らかくはありません。
径を小さく巻くとはじけてもつれる事が多々あります。
須山カスタムに付属する丸いケースにギリギリ収まる程度がちょうどよいくらいですね。
分岐以前以後とも非常に強靭で,分岐以後はかなり細いですが不安さは全くありません。
皮膜はケブラーだったような…?

耳にかける部品が細いので,耳にかけた状態で引っ張られると結構痛いです。
マットになってるので摩擦もそれなりにありますし。
しかしチューブなどを被せるとしなやかさが失われるのでこれはこのままの方がいいですね。
私は眼鏡をかけているので太いケーブルですと非常に邪魔に感じるので,この新ケーブルはそういう意味でもメリットは大きいです。


この新ケーブルは非常に気に入っています。
111Lは試聴機が須山標準ケーブルだったのですぐにリケーブルする予定だったのですが,出てきたのがこのコルサンのケーブルだったのでそのまま使っています。
111L本体より気に入ってるんじゃないかというほどに
須山歯研銀座店でのオフ会で見かけた時から目をつけていたんですけどね(笑)




音質の変化について


使用機が2XSをハードシェル化した物なので参考になる方はほぼ存在しないと思いますが…


確かにハイ・ローともに向上が見られます。


低音はベースラインがふくよかになりしっかりとした土台を築くようになります。
全体を包み込むような柔らかな低音を感じますね。


高音はさらに伸び,若干の解像度の向上もみせます。
ハイハットなどは一段と力強く刺激的になります。
ちょっと痛いと感じる所まで出てくることもありますね。




ピークがキツくなったのでロー側に入れていたホワイトの音響抵抗をより減衰の強いブラウンに変更しました。
標準ケーブルでもブラウンかホワイトか迷っていたので大きな変化という訳ではありません。


ボーカルは最も変化を感じた部分です。
ハイ・ローそれぞれの影響を受け,標準ケーブルだと平面で乾いた印象だったのが,やや柔らかで甘い印象に変わります。
オリジナルの2XSに近づいたようですね。
ただピークがキツくなるのか歯擦音は強くなります。
うーん… ボーカルは標準ケーブルの方が好みかも。。。
男声がちょっとぼけ気味で微妙な様子。
ハイトーンな男声や女性ボーカルはいい感じです。
ただ声に色気がのるのでリスニング向きではあります。



音場は,全体に広がるような低音とさらに際立つようになったハイのおかげで若干広くなったように感じます。





2XSにはもともとハイ・ローそれぞれのドライバの質感に乖離感があるのですが(繊細なハイと柔らかいロー),それがさらに目立つようになりますね。
ハイはさらに繊細に細く,しかし十分な量をもったものに,ローの柔らかさはさらに印象的なものになります。




ほとんど参考にならないと思いますが傾向程度はつかんでいただけたらな。と。





最後に比較として新旧それぞれのケーブルを載せておきます。

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上が333用の新ケーブル,下が現行須山標準ケーブルですね。
ホワイトバランスも露出も異なるようで色は参考にできないですが