impracticable theory 机上の空論

ポータブルオーディオ 主にカスタムイヤーモニター

Unique Melody 3DDの真価を探る

ポテンシャルはいいはずなのに中高音のピークがきつすぎてダメな子ですよ、というところで最初のレビューを終えたのですが、どうしてもUM 3DDの真価を確かめてみたくなりました。

他の3DDユーザーも予想されていますが、乱雑に処理された音導管が不自然なピークを作ってるという可能性を排除するために、カナル部の中で飛び出している低音と中音用の音導管をそれぞれ切断しました。 f:id:impracticable_theory:20131130141601j:plain

カナル先端から細いナイフを差し込み、注意深くかつ大胆に、というか適当に切除します。

もちろん保証が受けられなくなることは覚悟済みです。よい子はまねしないでください。良い子でなくてもまねしないでください。

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音導管を綺麗に処理した結果ですが、目論見通り中高音の強烈なピークがなくなりました。 以前は聴くに耐えない感じでしたが、これなら好みの範囲内に収まると思います。

ただ、左右のマッチングの悪さは健在です。これはダイナミック型だと歩留まり的にどうしようもないところでしょうか?

ということで改めて聞き直すと、3DDはダイナミックにしてたとてもすっきりとしたサウンドであると再認識します。

3つのドライバを厚みを出すために使用するのではなく、各帯域に余裕を出すために使用しているのでしょうか。マルチドライバにありがちな濃さは全くありません。 (その分変なピークはありますが。音導管切除してもまだ残ります)

低音は非常に低いところから轟くようにならします。ボーカルはくっきりと芯が通った感じでセンターにバッチリ定置し、高音は刺さらないのに超高音まで伸びやかに広がっています。 あれ、これわりといいんじゃない?とびっくり。アコースティックのソロボーカルものとかに最適だと思います。

特にこんなに深さと解像度を両立した低音は他のイヤモニではないので必聴です。 こう音がよくなると遮音性の低さも外で使用する際に周りの音を聞けて安全なんじゃないかと前向きに考えられそうです。

ということで、ちゃんと作成されているのであればわりとよさげな3DDでした。 問題はUMのビルドクオリティにばらつきがありすぎるということで…

もし、万が一3DDをオーダーしようか検討している人がいるなら、UMが忙しい時期は避けるようにしたほうがよさそうです。