impracticable theory 机上の空論

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Vivaldi Browserという、僕たちのための、僕のためのブラウザー

Vivaldi 1.0 がリリースされたのちょっと書いてみます。

 
2年前の記事OperaOperaの魂を失ったという話をしましたが、ついにその志を受け継ぐブラウザーがリリースされました。
 
かつてのOperaを取り戻そうと精力的に開発が続けられ、ベータ版を利用したユーザーも積極的に報告をしリリースに至っています。
 
以前の記事にも書いたとおり、かつてのOperaはひどいものを正式版としてリリースしたことは(よく)ありました。(この傾向はVivaldiでもやはり変わりませんでした)
大手サイトが利用できない・日本語が利用できないことはよくありましたし、起動すらままならない状態でリリースしたことすらあります。
それでもそれがユーザーが望んたOperaであることには違いありませんでした。
Operaがユーザーを裏切らない限り、僕はOperaのファンであることをやめなかったでしょう。
しかし、Operaはユーザーの声を聞くことをやめるとでも言うように、ユーザーコミュニティーのサイトを閉じました。
 
Operaがそのユーザーコミュニティーサイトを閉じたとき、(すでにOpera社を去っていた)Opera創業者のテっちゃんは、ブラウザーファンのためにコミュニティーサイトを立ち上げました。
そのときはまだブラウザーを作るとは言っていませんでしたが、淡い期待を抱かせる何かを確かに感じました。
 
そして2015年の1月、Vivaldi ブラウザーの開発がアナウンスされて以降、次々と出される開発中のVivaldiはとてもワクワクさせるものでした。
機能も足りない、まともに動かない、そんなものばかりでしたが、Vivaldiが僕たちのために一所懸命開発しているということはとても良く感じられましたし、だからこそ自分もVivaldiに何かをしたい、Vivaldiと一緒に何かをしたいと思わせるものがありました。
僕が愛したブラウザーは、Prestoエンジンでも無く、ビジュアルタブでもなく、メーラーでもなく、マウスジェスチャーやキーボードショートカットでもなく、User CSSでもなく、そういった機能じゃ無いところ、ユーザーとメーカーがお互いを信頼して裏切らず密にコミュニケーションを取って開発されたものだと言うことが改めて実感しました。
誰のためでもなくただ自分が使いやすいように作り込んでいけるブラウザー、そしてユーザーとメーカーが互いを尊重し合い一緒に開発を進めていく姿勢がそこにあります。
 
Vivaldiは非常にカスタマイズ性に優れ、ITに良く慣れた人ほど感心させられる機能がたくさんあります。
Vivaldiは明らかに上級者向けのブラウザーですが、いったん手に馴染むと手放しがたい操作感があります。
それはまるでプログラマーが自分のエディターをカスタマイズし自分の利用法に最適化するような感覚で、ブラウザーを使う目的に最短で到達出来るように個々人で作り込む事が出来ます。
そうやって作り込みんだ、愛着のあるブラウザーは僕にとってとても価値のあるものです。
それを、かつてのOperaのように失いたくないと思います。
それはきっと、VivaldiがVivaldi ブラウザーの標語である「友人達のための新しいブラウザー」という言葉の意味を忘れない限り、失われることはないと信じています。
また、Vivaldiがそうであり続ける限り、僕はVivaldiのファンであり続けるでしょう。


間違いなく、これが僕たちが愛するブラウザーです。これこそが"Vivaldi"です。